自分の内側と向き合える時間でもある休学期間。大学の休学費は大きな影響を与える要素となっているようです。わる問題の本質なのかもしれません。対談第3回目。

休学と奨学金の、実は深い関係

浅見 直輝:休学費の件はどうですか?何か影響がありますか?

はるか:悪い点、問題点としては、もちろん休学費が高い大学がほとんど、っていうところももちろんあると思うんですけど。休学費だけじゃなくて、私の友達でよく話す子は、奨学金があるから、休学できないっていう。

浅見 直輝:休学できないの?

はるか:できないわけじゃないですが、打ち切りになっちゃうとか。

はるか:友達が「私も休学したい」とか言ってて、でもやっぱ奨学金があって、みたいな感じで。私は奨学金もらってないので、そこら辺はすごい自由だったっていうか、選べたんですけど。

はるか:早稲田は休学費は安い方だからあんまり気にしたことなかったんですけど、友達見てると、奨学金結構負担だな、っていうのは思いましたね、休学する時に。

木村 よしお:奨学金もらってる人は、なかなかやっぱり難しいんだね。そういう問題点があるのか、なるほど。やっぱ案外色んな問題点が出てくるね。

木村 よしお:枠にはめすぎてこのままじゃ駄目だけど、今は以前よりも行政の考え方も変わってきて、幅広く奨学金を受けさせようってことになってきてるんだけどね。

足かせにもなる奨学金

浅見 直輝:よしもとさんが今言ってくれてたような、手枷足枷になるような、縛り付けられてるしがらみみたいなのってあったりする?これっておかしいよね、っていうの出てる?

三浦 宗一郎:1つはやっぱり奨学金についてで、例えば、大学卒業して就職してその後もっともっと自分のやりたいことあるな、って気付いた時にも「奨学金返さなきゃいけないから、あと2・3年は働かなきゃいけないんだよね」とかっていう子がものすごい多いんですね。5年間働かなきゃ返せない、みたいな。

木村 よしお:逆に奨学金が縛りになっちゃってるんだね。

三浦 宗一郎:そういう子もすごい多いですね。みんなが大学入るからいう理由で置いて行かれないようにとりあえず大学に入った、その時に奨学金借りた、その時に借りた奨学金が、自分が本当にやりたいこと見つけた大学卒業後に足かせになって自分の好きなことができない、っていうのが多いです。選択を誤ったといえばそれまでなんですが、その時はそうせざるを得なかったというか。[/baloon-orange-right]

はるか:確かに、私の友達とかでも、本当は、やりたいことがもう見えてて卒業したらこれをやりたいっていうのがあるけど、まずお金を返さなきゃいけないから我慢してこれやってるとか、とりあえず大企業に就くとか、多いですね。

木村 よしお:奨学金返すために我慢して、働きたくないところで働くと、そういう意味?

はるか:そうですね、本当にやりたいことは別にあるのに。生計を立てながらプラスで奨学金返すのが難しいから、まずちゃんと返した上で、やろうっていう責任感もありますし。

5人の紹介

話し手:三浦宗一郎 (高卒)
愛知県豊田市出身。豊田学園在学中、ロータリークラブの主催のフィリピンへの植林ツアーをきっかけに海外での活動に興味を持つ。中学卒業後はトヨタ自動車の生産ラインの技術職に従事。18年内閣府青年国際交流「世界青年の船」事業に参加。現在18カ国への渡航経験。

話し手:うるか (不登校)
小学校3年から不登校。中学校では別室登校を選択。

話し手:よしもと はるか(休学者)
熊本県出身。早稲田大学国際教養学部在学中。カナダトロントに短期留学後、ルールとリーダーがなく「お好きにどうぞ」がモットーの「三角エコビレッジ サイハテ」にてゲストハウス管理人を務める。

話し手:木村よしお(参議院議員)
参議院議員。元厚生労働副大臣。年金、医療など社会保障のエキスパートとして、よりよく暮らせる社会のために活動を続けている。参議院厚生労働委員会委員、参議院行政監視委員会理事、参議院政府開発援助等に関する(ODA)特別委員会理事。

ナビゲーター:浅見 直輝(最前線で活動し社会を変えていく青年)