挑戦する20代×木村義雄 第2回 休学、不登校の5つの悩みと希望
休学期間を通して、出会いがあり、生き方を考えるきっかけになったと言います。自由と不自由の境目を取り払っていくのが休学にまつわる問題の本質なのかもしれません。対談第2回目。
大事な時期は縛られずに自由に選択できる仕組み
木村 よしお:将棋の藤井さん、高校行くか行かないか迷った時にお母さんが「高校行かなきゃ駄目よ」と言ったのでそれで一旦は高校行くことになったらしいんだけど、将棋指す人にとっては、中学生ぐらいから25歳くらいまでが一番学べて強くなれる時期なんだってね。
だから勉強するよりは、将棋だけでいい、精神邁進したいと思ったと言うのを話してました。
木村 よしお:その方がいいじゃないかと思ったわけです。
今の学歴に偏ってる社会にとっては、高校ぐらい出ないという風潮はあるわけだけど、アメリカのような制度だったら、全然そんなの悩むこと何もないわけよ、好きな時に取れるんだから。
だから、16歳で高校入って、18歳で大学入るっていうのも決めることはない。25歳になってからスタートしたって、30半ばにスタートしたっていいじゃないかと。
さらに何年経ってもいいよと。こういう制度を考えてます。
浅見 直輝:あったらどうっすか。
はるか:いやあ、いいですね。使わせてもらいます(笑)
■休学は良かった
浅見 直輝:休学してからよかったと思いましたか?
はるか:私の場合は、将来について考えたいための時間で取ったっていうよりは、勉強したくなるまで待つっていうキッカケだったんですね。
でも結果的に仕事をする前に改めて「生きる」こととか「暮らしの本質」を考えられてるのは、良かったなって思います。
はるか:色んな仕事、働き方、色んな生き方とかを知れて、例えば旅人とかもよく来るので、世界中色んなとこ回ってる人とかも来るし、結構変わってる人が多いなあ、と。
木村 よしお:今は何をしてるんですか?
はるか:熊本県のサイハテ村っていうところにいます。
はるか:ルールとリーダーが無い村で、モットーがお好きにどうぞ、っていう村で。
だからルール無いけど、ルール作るのも自由。
はるか:その中にゲストハウス、宿泊施設が1つあって、そこの管理人っていう立場で管理をしながら、ちょっとそこの暮らしを体験するっていう感じで、休学してる期間を過ごしてます。
■たくさんの生き方に触れた場所
木村 よしお:休学期間何年なんですか?
はるか:9月から2018年の3月くらいまで、半年間あります。
はるか:本当に色んな生き方をしてる人が来るし、色んな生き方をしてる人が住んでて、どんな生き方も否定しないような空気があって。大学生が合宿で来たりとかも、たまにイベントで来たりとかもするんですけど、その大学生が色々気付いて、ちょっと休学しますとか、大学辞めます、って言ったりするような場所なんですね。
はるか:私はそこで今の大学じゃ学べないような、暮らしの本質とか、生きることの本質みたいなことをすごい学べてて、本当に休学した価値があったなって。
話し手:三浦宗一郎 (高卒)
愛知県豊田市出身。豊田学園在学中、ロータリークラブの主催のフィリピンへの植林ツアーをきっかけに海外での活動に興味を持つ。中学卒業後はトヨタ自動車の生産ラインの技術職に従事。18年内閣府青年国際交流「世界青年の船」事業に参加。現在18カ国への渡航経験。
話し手:うるか (不登校)
小学校3年から不登校。中学校では別室登校を選択。
話し手:よしもと はるか(休学者)
熊本県出身。早稲田大学国際教養学部在学中。カナダトロントに短期留学後、ルールとリーダーがなく「お好きにどうぞ」がモットーの「三角エコビレッジ サイハテ」にてゲストハウス管理人を務める。
話し手:木村よしお(参議院議員)
参議院議員。元厚生労働副大臣。年金、医療など社会保障のエキスパートとして、よりよく暮らせる社会のために活動を続けている。参議院厚生労働委員会委員、参議院行政監視委員会理事、参議院政府開発援助等に関する(ODA)特別委員会理事。
ナビゲーター:浅見 直輝(最前線で活動し社会を変えていく青年)