原口実紅×木村よしお対談 第3回 モデル事業の立ち上げと情報の一元化

原口実紅×木村よしお対談 第3回 モデル事業の立ち上げと情報の一元化

取り組みの実現へ向けたモデル事業の立ち上げと情報の一元化について語ります。PTSD、複雑性PTSDに悩む現場の声を届けるこの対話、本シリーズの第3回対談。

話し手:原口実紅(はらぐちみく)
トラウマ診療専門の心理カウンセリングオフィス リベレスタ 創業者
現在の活動: トラウマケア活動 caret(http://caret.strikingly.com

話し手:木村よしお(参議院議員)
参議院議員。元厚生労働副大臣。年金、医療など社会保障のエキスパートとして、よりよく暮らせる社会のために活動を続けている。参議院厚生労働委員会委員、参議院行政監視委員会理事、参議院政府開発援助等に関する(ODA)特別委員会理事。

ナビゲーター・コーディネーター:浅見 直輝(最前線で活動し社会を変えていく青年)

生きづらさと向き合うトラウマ診療

トラウマケアセンターのモデル事業

浅見直輝:それでは第3回よろしくお願いします。今日のテーマは「生きづらさを放っておかない」というところで、生きづらさを臨床の立場と、政治家の立場で議論をしてきました。第3回目としては原口さんがその中で、提案もしていただいた、この、トラウマケアセンター。色んな人達のなかに実はある、トラウマだったり、対人関係だったり、日常の生きづらさっていうのをどう本人達が、自分にも起きていることなんだって気付いて、そしてどう、それを行政だったりいろんなものを巻き込んでサポートしていくか、そこの取組みをどう実現するかっていうのをお二人で議論していただけたらな、と思います。

原口実紅:まったく、本当に政治的なことは自分からは遠いと言うふうに、今日の対談をいただくまでは、恥ずかしいことにですね、国民の一人として…もう現場に追われてですね、政治、遠い所へ行っちゃってまして、目の前にいるクライアントさんがとにかく苦しみから少しでも軽くなるように、というその一念でやってきていましたが、実は目の前の取組みだけに気を取られているのではなくて、こういったことを人に知ってもらうだとか、今回このように貴重なお時間をいただいて、政治に関わってらっしゃる方にお話させていただく機会っていうのを今回体験しまして、改めてやっぱり現場に、学者だったり治療者だったりが現場にこもっているのではなくて、やっぱり知ってもらう活動っていうのをすることはすごく大事だなというふうに今、すごく痛感しているんですね。なので、このトラウマケアセンターも、やっぱり知ってもらう為にも必要ですし、知ってもらって、じゃあどうするのっていうところに、どうやってチェックするのっていうところと、どうやって治療するのっていうところがしっかり治療の研究をしていく為にもやっぱり必要だな、と改めて今日、これを持って来たんですけど、あ、これやっぱりこれだ、ていうふうに感じさせていただきました。

木村義雄:あの、こういうのをね、センターって、まず、我々の感覚からすると、ひとつモデル事業をね、ぜひやってほしいと。それに対してできるだけ配慮すると。でね、一カ所こうやって、実際にですね、取り組む中から、あーこりゃ本当にこういうのが必要だ、と。で、これによってね、もう生きる勇気を得られた人達が沢山出ている、というようなきっかけになると思うんで。まぁね、なんて言うんですか、何でもいいからとにかくスタートする、と。それをやってみるということが大事で、いまやっぱり厚生関係の予算とかなんとかっていうのは幅広くありますから、その中で色んな工夫してね、こういうのスタートしちゃいましょうよ。私はそのほうがいいと思うんですね。
今本当にね、自分で悩んで、自分で一人で悩んで、もう本当はしっかりと手を差し伸べなきゃいけないんだけど、あまりにもほっとかれてる人が多いんで、そういう人をほっといたらいけないんで、ほっとけないんだよね。

原口実紅:そうなんですよね。みんな結構自力で頑張れちゃう人達でぎりぎりまで頑張って、燃え尽きて、脱落するとかそういうパターンが本当に多いんですよね。

まずはやってみる

木村義雄:その脱落した人達も救えるような仕組みをね、いろいろと考えていただいて。例えば世間では働き方改革だとかいろいろ言ってますけど、やっぱり健康でね、しっかりと働いてもらうと。社会としてね、活躍して頂くといいことが非常に大事なことなんで。残念ながらそうじゃなくてね、悩んでる方が沢山いる、と。それをどうやって社会に戻してくるかっていうのはですね、国家としても政治としても非常に重要なことなんですよ。それに対してですね、いい提案をしていただければ、我々しっかりそれに応えていきますからね。ぜひですね、どんどん進めていって、具体的な案としてこういうのね持って来ていただければ、と。モデル事業だったらそんなに難しい話じゃありませんので。具体的に進めていくなかでいろいろと修正していけばいいので。もう最初から理屈だけで、全部完成しないと前進めないというような、今までのそんな予算のとり方とかなんとかじゃ、こんな問題は絶対解決しませんからね。まずやってみると。

原口実紅:はい、できることは沢山あるような気がしてきました。

木村義雄:何でも着工してからね、考えたらいいんですよ。着工してから考えるくらいの…スタートして、歩きながらでも走りながらでも考える方が、私はね、いまのスピード時代の中ね、その方がいいと思うんですよ。乱暴なように見えますけど、一番の正攻法は、まずやってみると。まずスタートしてみると。まずチャレンジしてみると。そしてチャレンジを恐れない、ということでぜひ進んでいっていただきたいと思います。

浅見直輝:いいですね。今日、計三回の対談をさせていただいてますけど、いちナビゲーターとして端から見ていて、尻上がりでどんどん盛り上がっているなと言う風に感じているんですけど。お二人の間に流れている熱気というか空気間みたいな。早速その、もう、まずやってみよう、というところでは、早速いま10月なんですけど、10月早速できることって何でしょう?

原口実紅:そうですね。

浅見直輝:今月まずやっちゃいましょう、て。そしたらまず、なにができるんでしょうっていう…。

散らばった情報をひとつに

原口実紅:いま、一番お話を聞いてて思ったのはやっぱり、ばらばらに存在しているトラウマ研究のデータであったりとか、あとはトラウマに関連する機構、ていうか機関ですよね、本当にいろんな心理療法だったりとか研究機関だったりとか本当にばらばらに点在してるんですね。なので、その点在しているところに連絡を取るなりして、どういう風にそれを一カ所に蓄積させていけるかっていうところは、連絡してみてもいいのかなと。

木村義雄:学会はあるの?学会は。

原口実紅:学会も、いろんな学会が…ちっちゃい学会がぽろぽろあって。

木村義雄:まとまってるわけではない。

原口実紅:まとまってるわけではないですね。なのでその状態って非常に効率が悪いですから、せっかく同じことを研究していて、同じ目的を持っているわけですから、そこをなんとかコネクティングできないかなっていうのはすごく感じましたね。

浅見直輝:一歩目、なにができるでしょうね。

木村義雄:だから学会みたいのをさ、まぁ、ね、やっぱり立ち上げてって、そこへいろんなところ集まってもらうっていうのは大事なことですよね。具体策として。まずそういう新しい問題がWHOから提起されて発表されたわけですから、これをしっかりと肉付けしていくわけですよね。

原口実紅:そうですね。まさに、日本はここで遅れてはいけないわけですから、そこは今、遅れそうになっていますから。

木村義雄:そこはだけど、新聞発表されたものは大きくクローズアップされているんですか?

原口実紅:全く注目されてません。これはだから、世界中にいる発達性のその、子供時代のトラウマを研究をしている研究者にとっては悲願を達成したような大きなニュースなんですけど、日本国内では残念ながら注目はほとんどされていないですね。

浅見直輝:この複雑性PTSDの発見自体がってことですね。

原口実紅:発見というか、今回のWHOの改定自体があんまりニュースとして取り上げられない。あまりというか全然取り上げられていないので今日は満を持してこれを持って来た、みたいなところが…。

予防医学の範疇として取り組む

木村義雄:これまた、じゃあ、あの、役所の方にその認識があるのか確認して、なければ何らかの形でね、どうやってこれから進めていってるのか考えろっ言って、私はまた指示しておきますから。それで、ちょっとこれ、非常にね、これからの国民の健康、とくに心の健康っていうのは非常に大事になってきているので、こういう中で、さっき言った事業所のほうは三年前からストレスチェック等をスタートしてますし、様々な形でね、働く人だけじゃなくて、この若い方々、働く前の方々に対してどうやって、まぁ言ってみれば予備軍ですよね、そういう人達をどうやっていい方向に導いていくかっていうのは大事なことなんで。あの、今まで予防とかそういうところは、そういうのは言葉として出てきてるんだけど、まさに予防医学のひとつの範疇ですよね。

原口実紅:おっしゃるとおりですね。

木村義雄:だから、心の悩み。心の病気の予防的な措置として、こういう若い方々がまず、対象にして、その予防措置や、まさにチェックをしていって、できるだけね、重症化しないうちに早期診断をしていくということも、大事なんですね。これから取り組む様にね、ちゃんと、私どもから、その担当の役所の方に話をしておきますので。

原口実紅:非常に力強い言葉ありがとうございます。

浅見直輝:先生は早速電話をする、と。そしたら原口さんは最初、何をしましょう。日付つきで答えてもらっていいですか。

原口実紅:えー…そうですね、

浅見直輝:メールするなら10月いつまでにしましょう…。

原口実紅:10月…今日が2日だから

木村義雄:じゃあ私はもうこれが終わったらすぐに電話しましょう。

浅見直輝:すぐ!早い!!

原口実紅:では、そうですね。今週中にリスト化して、連絡を全て取るように頑張りたいと思います。

浅見直輝:もう早速じゃあ始まっていけちゃうんですね。これで。

木村義雄:今月はもう昨日から始まってるから、早速やりましょう。

浅見直輝:わかりました。そしたらもう走りながら考えて作っていくと。

原口実紅:走りながら…わかりました。モデルのまず事業をですね。

木村義雄:それ、モデル事業ね、立ち上げられるようにしていきましょうよ。

浅見直輝:そしたらその中できっとまた次の集会だったり勉強会も開かれるかもしれないので、動きによっては。そのときにまた、第二回もできればな、と思うので、そしたら今回の、初回のこの対談はこれにて終了とさせて頂きます。

一同:ありがとうございました。